不十分で的外れなコロナ対策・第一次補正予算
2020年05月01日
新型コロナウイルス感染症の感染者が、日本国内で初めて確認されたのが、1月16日。
震源地となった中国の都市武漢が閉鎖されたのが、1月23日。
世界的な問題として、各国の対応が求められた。
しかし、なかなか動かない我が政府。
2月に衆議院に提出された本年度予算にも、コロナ対策費は入らず、
前年度予算のわずかなあまり(予備費)で対応すると。
見るに見かね、2月下旬に、
我が党は、本年度予算の中の不要不急な部分をコロナ対策費に振り替える予算案を提出。
しかし、その組替予算案は、与党により、わざわざ多数決で否決された。
感染者は急増し、医療崩壊も起こっているという現場の声。
そして、行政による休業要請、自粛要請による、多くの事業者の苦境、多くの雇用の問題。
それでも、予算は組まれず、2ヶ月経った4月下旬に、ようやく、コロナ対策のための第一次補正予算が提出された。
各国は、複数回、給付金や医療を維持するための臨時予算を組んでいる。
誰も反対していないのに、我が国は準備も迷走し、ようやく。
多くの国民が苦境に陥っている中、また、医療現場がギリギリの対応をさせられている中、
この補正予算は一日も早く通さなくてはならない。
与野党の協力で、スピード審議。
昨日の4月末日に、補正予算は成立した。
しかし、やっと出てきた今回の補正予算の中身は何なのだと言わざるをえない。
第一次である今回重要なのは、医療体制を何とか維持すること。
そして、政府がしきりに言っている接触者8割減を達成するために起こる経済的ダメージに対応するため、雇用、暮らし、事業を守ること。
にも、関わらず、目玉の項目の一つは、
旅行や飲食店に行くことを推奨する「GoToキャンペーン」に1.7兆円。
当座の飲食店への休業補償を渋るなら、このお金を本来使うべきだ。
また、政府を上げて宣伝しているキャッシュレスポイント還元の影響で、小売店のキャッシュレス決済比率が高まり、
特に小規模店舗は、資金繰りが苦しくなっている。
にも拘わらず、キャッシュレスポイント還元を更にやるために755億円。
何のために誰のために予算を組んでいるのか、全く理解ができない。
一方、
与党もやると言っていたはずのテナントの家賃負担軽減策は無し。
一人10万円配ることは決まったものの、困っている世帯への30万円の給付は無しに。
海外ではやっている医療従事者への給付金も無し。
医療関連品の確保対策費、各自治体の医療体制費も、財源がと、不十分。
アルバイトが無くなり大学生の2割が退学を検討している中で、その状況も勘案していない。
国民の命がかかっているにも関わらず対応しない、政府、政治を、糾弾せざるをえない。
緊急事態宣言が、一ヶ月程度、延長される見込みとのこと。
まさか、一方的に自粛させ、医療関係者も丸腰で対応させられ、
政府は知らんぷりなんてことは絶対にあってはならない。
第二次補正予算を早急に組み、今回の足りない部分を、早急に補完しなくてはならない。